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残されたものの使命①(小説)~病院のロビーにて。続編~
病院のロビーにて。(小説)


・・・・わかってはいたんだ

もう、彼が生きてること自体、奇跡なんだって

余命宣告は1.2ヶ月

もう1年近くの生き延びてる


その日がくることはわかっていた


でも、どこかで


「このまま、死なないんじゃないか」


そう思っていたのかもしれない



電話だった

彼女からだった

もう

わかっていた

出なくても


こんなに携帯のバイブが悲しく響いたことはなかった



彼女
「・・・・・山本さん、さっき・・・・息を引き取りました」

思った以上に冷静な声だった
まるでどこか覚悟を決めた声だった


「・・・・そっか・・・・大丈夫か?」


彼女
「・・・・・え?」



「・・・・いや、君は大丈夫?長い間の看病だったね」


彼女
「・・・・・ありがとうございます」



「・・・・・お疲れさま、あとの事はBとも相談してたからこっちでも動くから無理しないように」




解っていたけど

僕よりも
6個も下の僕をうそでも“師”と仰いでくれた若者が

死んだ


35歳


これからじゃん・・・・

少し

少し

ほんの少し


泣いた。




ただ、哀しんでいる場合ではない

問題がある


死んだAは


“身寄りがない”


このままだと

“無縁仏”というものになりらしい


言葉くらいはきいた事はあったけど

正直、内容はよくしらなかった



通常、無縁仏だと

市が税金から最低限の葬式的なもんをして

のうこつどう?

みたいなとこに入れるらしい



ただ、数々の無縁仏と一緒にまとめて。


彼女と少し話しをしたとき

「それは嫌なので、なんとか単体のお墓を建てたいです」



・・・・気持ちは解るけどそんなに簡単話じゃない



まだAが少し話せたとき

彼女がきいたそうだ


彼女

「こんな状態だから、ご両親に連絡をとったら・・・・」

A
「絶対にやめてくれ!もしオレが死んだらそこらへんに捨ててくれ!」



・・・・僕は知らなかった

昔Aに「親はいない」

といわれてから、深く掘り下げたことはなかった



どうも、ご両親はいるらしい


ただ、


戸籍を抜いてるらしい



そうなんだ

うーん



僕は

12月、ライブハウスに休みはほとんどなくて

いろんな雑用もあってむりかとおもったけど


なんとか

どうしても


彼の元にいった


いや


彼女が心配だった



簡単な話しじゃないからね

お役所はたんたんと話しをすすめてしまう


看病疲れの彼女1人では

この対応はあまりにも酷だ



すぐに新幹線にのって

奴が死んだ場所に

彼女との挨拶もそこそこに


すぐに役所とかけあった


・・・・・・こんなとき、冷たいお役所さんとの対応なんて僕の得意とするところだ。


いろんな話しをした

時に声もあらげながら。


たらいまわしにされて

最終的に

お一人

少しお年のめした役所の方が僕との対応に当たることになった



お役所さん
「・・・・本当は個人情報なので、教えられないのですが」



いろんな事実をしった

Aは

分籍という親から戸籍をはずしてること

さらに分籍した戸籍に

「閲覧制限」

というものがかかって、なかなか他人が見ることができないようになってること




・・・・・・ドラマのような話しだった



忙しすぎるBはなかなかこちらにこれない

電話などで報告、相談しながら

彼女とも話しをした


悩んだ結果


僕は無責任かもしれないけど

権限をもって


「もうAの親の事を探るのはやめよう」


そういう結論にたっした


変な想像は確かにしてしまう

どんなご両親だったのか

もちろん気になる


行政書士、弁護士をとおしていくつもの書類を書けば

戸籍をたどることはできるらしいが・・・・


「もう、ご両親はいないということにしよう」



僕はそう決めてしまった


Aは死ぬとはおもっていなかったかもしれない

ちゃんと病状がわかる前に危篤になってしまった



それでも、僕が決めた。




だから余計に手続きはとても難しくなった

あかの他人ができる手続きとできない手続きがある



お墓を立てるのはいい

お金ならなんとかしよう


あの時、僕の元にいた何人かの若者と連絡は

Bがだいぶ前からとっていてくれたようで


出し合えばいい


まぁ一応

僕が一番上だから多少おおくだしてもいいじゃない


僕が普段ケチなのは

お金は出すべきときにだすもんだと

おもっているから


納得できない銭は1銭もだしたくないけど
何得できる銭は借金してでも出す。





・・・・・いや、ただケチなだけだな


お金の問題じゃなくて

問題は

これからの事

手続きとか

未来とか・・・・




僕は東京にかえらねば

もう、バタバタで、すぐに戻らないと



彼女と帰り際少し話しができた



彼女

「・・・・・・山本さん、私Aが一瞬、意識を戻したとき、言ってしまった言葉があって・・・」



「なんていったの?」


彼女

「・・・・・結婚しよう・・・・って」



「・・・・そっか」

彼女
「でもAは何も言ってくれなくて・・・・

もしかしてプライドが傷ついたんでしょうか・・・・

こうやって死んだあとの事のために結婚しようって思われたんでしょうか・・・・

哀れみ?・・・・

私も、本当はどんな気持ちかわからなくて・・・・」




僕は何もいってやれなかった。


一言


「・・・・大丈夫。Aは君に本当に感謝してるよ」


新幹線にのって

一人で考えてた


もし、僕がAの立場ならどうしたか?


だって、彼女はまだ若い

これから別の人と結婚だってできる

その時、元かれの遺骨を守ってるなんて・・・・・



結論はでなかった

僕は

東京に向かう新幹線の中で


少し寝てしまった


東京に着いたら

僕は


人前なのに


少し泣いていた。



あほ。


しっかりしないと



この先の事は

俺がきめてやらないと



その為のいままでの人生だったんだと思うんだ


確かに気を引き締めて

頬をぬぐって

しっかりと


東京に帰ってきたんだ



つづく。


※この物語はフィクションであり、
実在の人物・団体とは一切関係ありません










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【2017/12/14 23:59 】
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